spot

自分のための幻覚

天ヶ瀬冬馬のサイメモ読んだ

 記憶を失くしがちなのと今は担当外でもいつか気になって深掘りするかもしれないから初読の感想を残しておこうというやつ。厳密には初読ではないが、正直内容を全く覚えていないので多分大丈夫だろう。
 担当外なので情報の取得漏れが多いし解像度も著しく低いよ!!! 過去スト読み直すとかの予習とかしないんですか? はい。ちなみに担当は桜庭だ。
 言い訳終わり。あとタイトルにバッチリ書いてあるがSide Memoriesのネタバレを含む。今回は天ヶ瀬さんと巻き込み天道桜庭

f:id:light31:20210605151450j:plain

これははてブのサムネイル生成の仕組みがわからないのでとりあえず入れておくワンクッション画像。
 
 
 
1話
 315プロにトーナメント形式のアイドルバラエティ番組のオファーが来たそうだ。あらゆるお題で勝負するとか。ユニット単位ではないタイプのアイドルバラエティを見たことがないのでわからないが、出演はひとりらしい。
 これ、御手洗さんが「じゃあ出演するのは冬馬君かな…」と言いそれに伊集院さんも「確かにこういう企画なら冬馬が一番向いてそう」と乗っかってきたのがかなり驚いた。なんというか……Jupiterさんは思ったより身内に容赦がないのだろうか? ドラスタでは各々の苦手そうなことやできれば避けたそうなことはそれとなくカバーが入っているから。
 確かに天ヶ瀬さんは最終的になんでもできて(やる)しまうし日頃の反応を見てもバラエティにおいては良い絵が撮れると思うけれど、向いているとは思うけど、バラエティ得意なんですか……? 特に今回の話は生放送だ。失礼ながら得意としているとは思えない。むしろ伊集院さんや御手洗さんのほうが得意そう。もちろん天ヶ瀬さんが一番向いているとは思う。なるほどつまりJupiterは常に最高を提供し続ける。なるほど?
 
 
2話
 収録スタジオにやってきた天ヶ瀬さんの元に目付きの悪い「元・961プロ」のアイドルが現れる(以下「アイドルくん」は彼のことを指す)。というか、ぶつかってくる。言うまでもなく、昔の冬馬にほんの少し似たところがあって今からは遠い。天ヶ瀬さんは別にわざとぶつかってはいない。
 天道のサイメモに少し似ている。彼のサイメモも対決のあるバラエティ番組への出演で、真っ直ぐ生きたかったけど業界の流れに逆らえなかった先輩弁護士が出てくる。もうこわい。
 天ヶ瀬さんの名前間違えネタは本当に公式的にも765系キャラ以外からもされているということなのだろうか? DOSがモバ移行したことにより「世界に轟け!赤の名前」がモバ世界に存在することになってしまい大変頭が痛い。だってあれファンだぞ? ファンが推しの名前をネタとはいえ弄るなんてことがあるのか? 私は推しの名前をフルネームで唱えることを趣味としているタイプなので、よしんば説明されてそれが理解できるものであったとしても納得はできない気がするが。
 とにもかくにも、事務所と決別したとはいえ業界の先輩の名前という大切なものを初手で弄ることができてしまうアイドルくんは大丈夫なのだろうか……
 
 
3話
 第1回戦は演技対決なのだが、それの台本がおかしいということだった。マンボウとかサバンナとかなんかいろいろ。海の話をしましたか? 確認をしに行ったプロデューサーが戻ることなく、本番が始まってしまうようだった。
 明らかにおかしい台本でも、念のためそれに沿った演技プランを考える姿勢が好きだ。最善の用意。
 
 
4話
 生放送が始まった。台本はやはり書き換えられていたが、プロデューサーがどうにかして本来の台本にかかれていることを掴みカンペで伝えたらしい。
 3話の終わりにできることをやるだけと言っているのだが、4話のタイトルは「やるべきこと」をとなっている。このタイトルは何にかかっているのだろうか。天ヶ瀬さんであれば、できることをやるのはやるべきことだと考えていることになる。眩すぎる光。もしかしてプロデューサーという存在にかかっているのではないか? とも思った。担当アイドルを悪意から守ること。パフォーマンスをできる限り発揮させること。背筋が伸びる思いだ。
 ところで天ヶ瀬さんは当人も自覚する通り恋愛系をあまり得意としていない。そして事前の準備はできる限りやるタイプだろう。今回は事前の準備が実質できなかったにも関わらず、よりによって告白のアドリブ演技対決で1回戦を突破した。天ヶ瀬さんは本番に強いんだな……
 
 
5話
 ウワ~~~~~~~ッ!!!! ヴッ
 台本への工作は目付きの悪いアイドルが行ったものだったとわかる。そして彼は天ヶ瀬さんが次の試合で負けなければ醜態を晒すことになる、その準備があるということを仄めかしてくる。すると天ヶ瀬さんは汚い手には屈しないと啖呵を切る。目付きの悪いアイドルはそれに少し圧されて、捨て台詞を吐いてその場を立ち去った。
 で、手出しはさせないというプロデューサーに対し、天ヶ瀬さんは口ではあんたがいてくれてよかったと言い、内心では(プロデューサーがいてくれて助かった…頼れるって、いいな…)としている。そりゃプロデューサーが頼りにならなかったら問題なのだが、これが冒頭で言語を失った理由だ。まず口にしたことと内心と似たようなことでも全然ニュアンスが違う。助かった。助かった?? 天ヶ瀬さんには助けが要る。それはわかる。Jupiterは助けであり頼れる存在ではないのか? つまり、このことは北斗と翔太に対するある種の遠慮を示しているのでは。というか私はそれがあると思っているのでこれは補強だなと思った。人に頼ることで発生するある種の心労というのは計り知れない。インディーズ期間のことだ。遠慮なく頼られることを仕事としている人たるPに出会えてよかったねと謎目線になる。
 
 
6話
 妨害工作は天ヶ瀬さんへのみ行われていたことがわかった。毎回出会い頭に異なる名前の間違え方(もはや間違えのレベルに入るのか?)をする目付きの悪いアイドルくんと、違うの一言で済ませず丁寧に突っ込みを入れる天ヶ瀬さん。アイドルくんはなにやらここで何がなんでも勝たなければならない理由があるようだ。
 いや、アイドルくんは天ヶ瀬さんのファンか何か? 実際、961プロに所属していたということは、黒井社長が採用したということであればアイドルくんにはかなり素質あるいは実力があると考えられる。だから妨害が天ヶ瀬さんだけだったのだろうか。こいつ以外は実力で倒せる的な? 961プロ……
 
 
7話
 アイドルくん、パッとしないからと961プロをやめさせられていた。必死にもがいて新しい事務所に入っても、やっぱりダメっぽいようだ。妨害は今度こそ勝って見捨てられないため、そしてアイドルへ執着のためだった。天ヶ瀬さんは961プロをやめさせられてもアイドルを諦められなかったのならその道の先は事務所がどうとかではなくあんたが決めろと言葉をかける。
 天ヶ瀬さんのいっていること、アイドル天ヶ瀬冬馬のやっていることはこの上なく正論だ。これがSideMでなければ光で人を焼いているタイプだろう。アイドルくんは961プロはともかく新しい事務所でもギリギリと聞く。多くの人は事務所なりなんなり安定がほしいと思うのだが、それをよしとせず、本当にやりたいことをやれと言う。理想の擬人化か何か? まぁ315プロのアイドルは皆大なり小なりそういう面はあるが、これだ。

f:id:light31:20210605151519j:plain

 ヒエーッッッ「前職アイドル」、強い。何のためにアイドルをやっているのか? というところでこれ。天ヶ瀬さんはなぜそこまでファン思いなのだろうか? 他の315プロのアイドルもファンを思ってはいるのだが、より明確にキャラクターデザインレベルでファン思いを描写されている気がする。この言葉は人を笑顔にしたいなどとは少しニュアンスが異なると思う。もちろんファン以外はどうでもいいとかではなく、むしろ世界中の皆をファンにしてやるくらいの勢いはあるだろうけど。ファンに救われたとかでもない(未確認)のに、どうして? やはり理想のアイドルの擬人化なのでは……
 顔色を心配したけど僕に触るなと言われてスッと下がる動きが好きだ。
 
 
8話
 じゃあどうしろっていうんだよと言うアイドルくんに、実力で勝負しろという天ヶ瀬さん。なんとアイドルくんは(もまた)961時代のJupiterに憧れてアイドルを志したという。だから勝てるわけないと。すると天ヶ瀬さんは実力のない人間ならここにはいないし、黒井社長の人を見る目は確かで一度はあそこにいたんだろうがという事実を指摘する。アイドルくんは処理仕切れず楽屋から出ていってしまう。彼の去り際に、天ヶ瀬さんは最高のステージにしようと声をかけた。
 雲の上の太陽、すごいタイトルだ。雲で見えずとも太陽はいつでも上にいるということでもあり、空の上のものという感じでもある。あるいは2話と6話で用いられた暗雲という言葉に対する晴れ。961プロアイドルという雲ほど高い位置にいるアイドルとそれに対する天。
 勝ち負けも大事だけどというのが天ヶ瀬さんらしい。天道は勝つより負けないこと、と言っているのでこれはかなり印象的に写る。本当に理想像なら多分勝ち負けは関係なくステージを盛り上げようみたいなことを言ってもおかしくない気がするが、これは今目の前にいる負けたらヤバいアイドルくんの尊重、そしてそもそも勝たなければステージができない環境をくぐり抜けてきた人間の言葉だ。ここにいる。
 天ヶ瀬さんが汚い手を使っても実力がなきゃ上がってこられないという旨のことを言ってくれてよかった。それは961Jupiterの軌跡だと思うので。
 
 
9話
 ラストは歌唱力勝負だ。天ヶ瀬さんが高いパフォーマンスを発揮しながら客席をしっかり見ているということがアイドルくんの口から語られる。きみ天ヶ瀬さんのことめちゃくちゃ見てるな……それもそのはず、アイドルくんは天ヶ瀬さんの輝きに焦がれている。そして正面からぶつかり客を楽しませることを決意した。天ヶ瀬さんも本気でぶつかる。(見てくれてる客に、ファンに、最高のパフォーマンスを届けるんだ!!)というところで第9話「天ヶ瀬 冬馬」が終わる。
 タイトル回収話はアイドルによってあったりなかったり9話だったり最終話だったりするのだが、ここに来た。前話でステージではもっと俺らしいところを見せると言っていたので、まぁめちゃくちゃに天ヶ瀬冬馬が表れている。何事にも全力であること、最高のパフォーマンスを届けるということ。また届けるが出てきた。そして焦がれられるということ、焦がれた人に前を向かせて立ち上がらせてしまうということ。ほとんど引力。ドラスタは一緒にと言うことで人を進ませるのだが、天ヶ瀬さんは天ヶ瀬さんであるということで人を進ませる。私が天ヶ瀬冬馬のことを理想だと思ってしまうのはこれが理由かもしれない。なぜなら担当がこう言っているので。

f:id:light31:20210605151542j:plain

 桜庭も別に天ヶ瀬のようになろうとは思っていないだろうが、ある種の到達点のひとつであることは確かなのだ。
 
 
最終話
 優勝を掴み、いつものように楽勝と言ってのける天ヶ瀬さん。いつもより客席の声がクリアに聞こえ、最後の最後に本当のアイドルになれたのかもというアイドルくん。敗者は去ると言って潔く帰っていった。けれど天ヶ瀬さんは信じるファンがいる限りあいつはアイドルをやめずに戻ってくる、そして今より強力なライバルになるという。「それがアイドルってやつだろ」というタイトル。
 呪われている、と思ってしまった。呪いという言葉が含むネガティブな力では決してないと思うが、起こっていることは呪いだ。アイドルは呪い。あるいは、『天ヶ瀬冬馬』が。彼自身にとっても。
 アイドルをやめない気がすると言った時にプロデューサー、と呼びかけたのがどこか象徴的だ。

f:id:light31:20210605151602j:plain

プロデューサーは315プロのプロデューサー以外のなにものでもないし、今は今でしかないけれど。負けて一度舞台を去るアイドルと、プロデューサーがいるということにはやはり特別なものを感じる。目つきの悪いアイドルには、彼を信じて支える存在はいたのだろうか? もちろんファンがそうだったのだろうけど。
 信じるファンがいる限り、アイドルは戻ってくる。来られる。来てしまう。あぁ、なるほど。天ヶ瀬さんはどうしようもなくアイドルだから、ファン思いなのか。
 
 
おわり
 めんどくさいからスクショ貼ったりしなくていいやと思ったのに気づいたら使ってたし担当のサイメモを読んだときさえこんなにもアイドルのことを考えていなかったのになんだかとてもアイドルってなんなんだよ……という思いにさせられた。頭が痛い。Jupiterの体現するアイドルというのは、ドラスタPにとって無視できるものではない。黒井社長がこう言っていたらしい。
『歴史の立会人となるのです! 最高の舞台に舞い降りた、本物のヒーローを目撃するのですから!』
 ヒーロー、というものは、人によって違うけれど。
 
 
元気があれば次は舞田さんのサイメモを読む。彼もまた別の天性のアイドルだと思うから。
そういえばなんかふんわりあらすじっぽいことも書いてるけど気になる表現の恣意的な切り取りが多分に含まれますよ! ではまた
 
追記:天道や桜庭のサイメモに出てくるユニメンいつもの医者弁護士パイロットだからスルーしちゃったけど天ヶ瀬さんはスパライ2015の立ち絵だし北斗さんはパイレーツの立ち絵じゃん!? なんで?